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2013年 東医体Touitai


2013年 東医体Touitai

予選リーグ
対 東北大学 2−1 ○
対 東京慈恵会医科大学 2−1 ○
対 新潟大学       0−2 ×         結果 2勝1敗 予選リーグ2位


決勝トーナメント
対 千葉大学 0−2 ×
         結果 ベスト16

  • 地元開催に沸いた東医体

 北医体準優勝の余韻も冷めやらないまま、大浦体制最後の公式戦、東医体が迫ってきた。昨年度まで計画停電の影響で短縮開催となっていたバレーボール競技も、今年度から通常のリーグ戦からのスタートとなる。また、弘前大学を主幹校とした東医体運営に北大も当っていたこと、開催地が札幌の「きたえーる」であることなど例年の東医体とは異なる状況で挑むこととなり、コンディション作りが難しいところであった。 キャプテン大浦は、キャプテンに就任した時から北医体同様、東医体ベスト4以上を目標にしてやってきた。 北医体の流れをそのまま生かしたいところであったが、攻守にわたり活躍してきた菅原が保健学科であるため出られない穴は大きすぎる。更にリーグ戦となったことで、慈恵会医科大学、新潟大学、東北大学を含めた4チームで上位2チームに入ることができなければ決勝トーナメントに進出できない。事前のビデオを入手する等して対策を練ってきたが、現在の戦力的には、まずは予選突破をすることに主眼が置かれた。 東医体に向けて、レフトに期待の1年生三國を起用することとなる。リベロは、2年横井と1年生中島が候補に上がるが、最終的な決め手がないまま、試合毎に調子の良い方を併用する形で試合に挑むこととなった。また、攻撃は6年堀井中心のサイド攻撃を中心に、4年大浦のクイックと1年の三國のサイドという3枚に限定し、ブロックとレシーブを始めとしたつなぎをとにかく強化することに主眼が置かれた練習となった。プレーヤー毎の役割分担が明確になった半面、スパイカー、特に堀井にかかる負担が大きくなる。しかし、限られた1か月という期間で目標を達成するための手段はこれしかなった。そしてこの中で、各自ができる限りのことをやった。泣いても笑っても今シーズン最後の大会であり、今までの全てを出し切ろうと誓って挑んだ。当日は頼もしいことに保健学科3年菅原に監督としてベンチに入ってもらい、試合の指示だしをしてもらった。 1日目初戦の相手は、東北大学。レフトセンターの攻撃の枚数は揃っており、ジャンプサーブを打てる選手も2人揃えている。しかし、トーナメント出場にはこの試合は絶対に落とせない試合であった。リベロには横井を起用した。 1セット目、序盤は三國のサーブからこちらの連続得点で幸先のよいスタートを切る。出村のサービスエースも飛び出す。しかしチャンスの処理でのミス等、消極的なプレーが出てしまい、失点を重ねていく。そんな時でも頼りになる6年堀井のスパイクで流れを切る。力を増した富田のジャンプフローターサーブからの大浦のシャットポイントも出る。しかし、セットを通じた相手の徹底した堀井のマークと、堀井以外の決め手を欠いたまま、徐々に点差を離されていく。出村がツーで相手を崩す場面もあるものの、1セット目は22−25で落とす。 2セット目、セット間でカット体系変更と攻撃パターンの変更で、この状況の打開を図る。しかしやはり相手のジャンプサーブで3連続得点となってしまう。ここで1回目のタイムアウト。タイム明けもこの流れを切れず更に3連続得点となる。ここで溜まらず2回目のタイムアウト。この時点で3−9。もう後がない。今まで練習でやってきたことに忠実に、本気で楽しむことを確認する。タイム明け、大浦のシャットポイントが飛び出し4−10。ここから富田の2連続サービスエースと相手のミスから8−10。しかし、自分たちの流れを取り戻すことが出来ない。相手のタイム明けからの連続得点から12−19と一気に引き離されてしまう。堀井が後ろに回った厳しい状態苦しい状況である。しかし、ここから怒涛の追い上げが始まる。堀井のジャンプサーブからの出村のシャット、三國のつなぎからの大浦のシャット、そして堀井のサービスエース、これが相手のミスを誘う。二階堂の渾身のレシーブも飛び出して、18−20。鬼門のジャンプサーブのローテも富田のカットからの出村のトスと堀井のスパイクという理想的な形で決める。三國の公式戦初得点も決まる。この時点で、22−22。しかし、スパイクミスとブロックミスで22−24。しかしまだ諦めていない。ここから堀井の連続得点でローテを前に回し、24−24。ここからは一進一退の攻防が続く、ミスが許されない局面。横井のこの日一番のレシーブも見られる。そして、堀井のチャンスからの大浦のクイックが決まる。長いセットであったが、怒涛の粘りで、29−27で2セット目を取る。 3セット目、2セット目の流れを活かしたいところであったが、上手く流れに乗ることが出来ず、序盤からビハインドの展開。相手のツー攻撃や幅のある速攻攻撃に苦しめられる。堀井の前衛、後衛に関わらない鮮やかな得点や、三國のピンチサーバーで入った中島のレシーブの活躍が光る。リベロに代えずにコート内に残った二階堂のジャンプサーブに対するカットも見られ、徐々にこちらの流れに。13−12でコートチェンジ。カットが安定しない時でも出村の2連続ツーアタックや、大浦の連続サーブで流れができる。今まで苦しめられていた相手センターの速攻も富田、三國がつなぎ続ける。完全にこちらのペースである。カットが決して安定しない状況から、出村は安定した2段を上げ続け、それを堀井が決め続ける。最後は堀井のライトからのスパイクにより、このセット25−19で取る。セットカウント2−1での勝利となった。 2日目2試合目は慈恵会医科大学との試合である。例年上位に入り、昨年は4位の実力校である。6年生のセッターとレフトが卒業したものの、レフトエースを中心に、ダブルクイックを備えている。昨日の試合は、ブロックカバー、チャンスボールの処理がおざなりになっていたことと、クイックのコース打ちが出来ていなかった点を確認し、課題点を修正して試合に挑んだ。ここでの勝利が、決勝トーナメント進出に大きく近づく。この試合は、前日の動きを考慮しつつ、横井をリベロとして起用する。 1セット目、この日も堀井のスパイクは光る。昨日以上に切れを増した攻撃で相手を翻弄する。しかし、相手のダブルクイックのB速攻に苦しめられ、徐々に点差が開いていく。大事な所でのサーブミスも痛い。それでも大浦の速攻や二階堂のシャットが見られ一進一退のまま終盤へ突入した。ここから、相手のクイックに連続で決められてしまい、1セット目を18−25で落とす。 2セット目、堀井のスパイクポイントで幕を開ける。三國のサーブがミスを誘い、3点のリードで相手のタイムアウト。タイム明けも、出村のブロックカバーからの富田の二段からの堀井のスパイクが決まる。リードを保ったまま、サーブの調子が上がらなかった二階堂の所に三輪をピンチサーバーに入れて流れを作ろうとするも、三輪も緊張からサーブミスをしてしまう。それでも、相手には主導権を引き渡さない。ブロックの位置取り、ワンタッチの処理の確認を逐一行い。その成果もあって、二階堂の素晴らしいワンタッチも見られる。堀井のコースを付いたスパイクと、大浦の徐々にコースを切れるようになってきたクイックで得点を重ねる。二階堂のサービスエースも光る。一進一退の試合進行ながらも、決して主導権を引き渡さない。ダブルクイックにブロックも対応し始め、後衛の堀井はつなぎ続ける。ネットに近いボール処理は出村のアタックで得点をもぎ取る。苦しい場面でも二階堂のシャットポイントが出る。最後は堀井のスパイクポントでこのセット25−18で勝利を収める。 3セット目、これまでの勢いを活かし続けたい中で、序盤の出村の連続サーブが有効に決まる。辛い局面でも、出村のレシーブや富田の果敢な繋ぎが光る。三國が後衛の場面で入った中島は、レシーブ、チャンス共に繋ぎに徹する。13−10の北医リードでコートチェンジ。その後も、ミスがあっても皆の全力でのカバーをするそんなプレースタイルを貫く。そこから三國のスパイクポイントが出る。サーブカットで狙われた状態でも横井の渾身のカットも飛び出す。堀井のバックアタックはとどまる所を知らない。二階堂、富田のブロックポイントも飛び出す。最後は大浦のブロックからの相手のミスで、このセット25−19で勝利を収める。よってセットカウント2−1で勝利である。 この段階で予選リーグの突破が決まった。苦しみながらの通過である。 3日目、3試合目の相手は新潟大学。この時点で2勝同士の対戦であり、リーグ通過の順位が決まるセットである。北医体で観戦した時よりも、攻守ともにはるかに向上していた。全てのアタッカーの攻撃力が高く、コンビ攻撃の豊富さと速さが光るチームである。そして、今年の東医体第3位となるチームである。サーブを攻め、ブロックの対象を絞ることを目的にした。リベロは、2年横井に代えて1年中島を起用した。 1セット目、相手の速い攻撃に翻弄される。ブロックに対応しきれず、クイックを面白いように決められてしまう。サーブを攻めてもすぐさま他のアタッカーが攻撃を決める。序盤で4点差をつけられてしまい、1回目のタイムアウト。堀井を中心に攻撃を決めるが、前日までの2試合で200本以上の打数と、守備でも大きな働きをしてきた堀井の疲労の色は拭えない。大浦のブロックも、相手の固いブロックカバーの前に阻まれて決めることが出来ない。そんな中でも、リベロとして起用された中島は随所にいいカットを上げる。しかし、相手の攻撃は益々威力を増していき、点差は徐々に広げ続けられる。最終的には7−25と圧倒的な力の差を見せつけられ、1セット目を落とす。 流れを変えたい2セット目、このセットも相手の攻撃に翻弄される。各々疲労の色も見え続け、次第に声もなくなっていく。そんな中、堀井は打ち続け、出村の渾身のレシーブも見せる。しかしライトも多用する攻撃に、返すだけで精一杯の状況。チャンスで返しても、それを決められてしまう。このセットも流れを作ることが出来ず、12−25でセットを落とす。セットカウント0−2でのストレート負けである。 この結果、決勝トーナメントは2勝1敗で2位通過となった。第一の関門は通過したものの、ベスト4以上という目標を達成するには、最低でも2回勝つ必要がある。もう負けられない。 だからこそ、これからの試合は挑戦者であること、やってきたことを出し切ること、楽しんで試合をやることを確認して、次の日に挑んだ。 4日目、決勝トーナメント1回戦は、予選1位通過の千葉大学である。新潟大学ほどのコンビ攻撃はないものの、全てのアタッカーがお手本通りのスパイクを打つチームである。そして今大会第4位となったチームである。この試合も中島をリベロとして起用することとなる。 1セット目、3枚ブロックが付かれても堀井がブロックを決めきる。二階堂のサーブからの3連続得点と、序盤は互角の戦いを見せる。しかし相手の高いところからのスパイクに翻弄される。相手のクイックにもブロックが機能せずに得点を簡単に奪われる。5−7と点差が開いた所で1回目のタイムアウト。相手に食らいついていくことを確認する。タイム明け、富田、二階堂のシャットポイント、大浦のクイックが見られ、11−13と2点差に詰め寄る。しかしここからベストライトを受賞したライトアタッカーの攻撃と相手の全く落とさない、レシーブ陣に阻まれ、どんどん点差を広げられていく。三國の裏で起用された横井の必死の繋ぎもむなしく、15−25で第一セットを落とす。 負けられない2セット目、後がない北医はこのセット全力で戦い続けることを確認する。相手の粘り強いレシーブに阻まれようとも、出村がトスを上げ続け、堀井が打ち続ける。二階堂のワンタッチ・シャットが有効に機能して序盤の出だしは互角の流れである。しかし、ライトを多用した攻撃や、ジャンプサーブに翻弄され続け、どんどん点差を離されていく。堀井、富田、中島を中心としたカット陣はそれでも、何とか2段攻撃まで繋げるカットを上げる。堀井、三國を中心に果敢に打ち続けるものの、地力の差で圧倒的な強さを誇った千葉大学に、12−25で負けてしまう。結果0−2のストレート負けである。 今年の東医体は、これをもってベスト16という結果で終わってしまった。目標としていたベスト4以上には到底届かず、そこまで上り詰める為に必要な力というのは到底身についていないことを実感した。甘い部分がたくさんあり、この幹部最後の大会としてふさわしかったどうかは分からない。その中でも、若い戦力がたくさんのことを経験して、次につなげられる何かを得られたこと、試合を純粋に楽しむということは達成できたのではないだろうか。コート、ベンチ、ギャラリーまでも最後まで声を出し続けたとしたのなら、何か得られるところはあったのだろう。 本大会を持ちまして、攻守にわたり圧倒的な活躍をした6年堀井と、セッターとして堅実なバレーをし、幾度となくチームを救った5年出村、キャプテンの4年大浦が引退することとなった。本当にお疲れ様でした。 また、本年度の東医体は札幌開催ということもあり、古田先生、吉岡先生、工藤先生、小野寺先生に待機ドクターとしてご協力をいただきました。また、多くのOBOGの先生、引退部員やマネージャー、部員マネージャーのご両親を始め、多くの人のご協力と応援をいただきました。この場を借りてお礼申し上げます。

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